
2026年9月4日(金)、無料オンラインセミナー「AI×CRM活用事例紹介|議事録・メール・チャットが自動でCRMにつながる現場の実例」を開催しました。
これまでCRM(顧客管理システム)は、画面にログインしてデータを入力し、入力したデータをダッシュボードやグラフで見る、という使い方が中心でした。生成AIの台頭によって、この「人がCRMを直接操作する」という前提が変わり始めています。本セミナーでは、当社の支援先2社と当社自身で実際に動いている仕組みを、検証段階のものは検証段階と明示しながら、5つの実例としてお話ししました。本記事ではその内容をレポートします。
開催概要
- セミナー名: AI×CRM活用事例紹介|議事録・メール・チャットが自動でCRMにつながる現場の実例
- 日時: 2026年9月4日(金)15:00〜16:00
- 形式: オンライン・参加費無料(事前登録制)
- 主催・登壇: 株式会社etika 代表取締役 宮村 佳祐
はじめに:CRMの最大の敵は「入力されないこと」
冒頭では、当社の事業の位置づけをお伝えしました。当社はBtoB、および住宅・不動産のように営業プロセスが発生する企業の売上アップに貢献するためのAI活用・DX支援を行っています。売上を「パイプライン量(見込み客・商談の総量)× 受注率 × LTV(取引額の最大化)」の3要素で捉え、ITツールとAIを組み合わせてそれぞれを伸ばすご支援です。AI活用やDXは「業務効率化」「コスト削減」の文脈で語られることが多いのですが、当社はあくまで売上アップの文脈でCRMやAIを扱っています。
そのうえで、CRMが組織に定着しない理由として、多くの会社で起きている悪循環を共有しました。

私自身、複数のCRM・SFA・マーケティングオートメーションの実装をご支援してきましたが、いちばんのハードルはいつも入力です。お客様と面談した履歴、通話した履歴をどう残すか。ここが促進されないとデータが溜まらず、入力されない状態が常態化し、CRMは組織に定着しません。これまでは「いかに営業担当者に入力してもらうか」というマネジメントの話でしたが、いまはAIと各種ツールで入力そのものを効率化できる環境ができています。
一方で、CRMに通話・メール・Web会議・対面の履歴がどんどん溜まっていくと、今度は「このお客様と前任者がどんなやり取りをしていたのか」を1件ずつレコードを開いて確認するのが苦しくなります。集まった活動履歴から要点を抽出して要約する、有望度を判定する。これはAIの得意領域です。
つまり、「入力を自動化する」と「溜まったデータをAIに見せる・使わせる」の両輪で考える。5つの事例はすべてこの一本の流れに乗っています。

なお、当社はZoho CRMのパートナーですが、お話しした内容はZoho前提ではありません。SalesforceやHubSpotのように、外部とデータをやり取りする窓口(API)が整っているCRMであれば、同じ考え方で応用できます。
事例1:Web会議の議事録が、そのままCRMに残る
1つ目は、起業支援メディアを運営する企業での取り組みです。最近、複数の企業様から同様のご要望をいただいて実践している仕組みでもあります。
Googleカレンダーで予定を作り、Google Meetで会議をする。Meetの文字起こし機能をオンにしておくと、文字起こしと要約(Geminiによるメモ)が自動で生成され、Googleドライブに保存されます。ここからは決定論的なプログラムの出番です。スクリプトがカレンダーの参加者情報から顧客を特定し、CRMの該当レコードに文字起こしと要約を会議履歴として登録します。

AIが担当しているのは、文字起こしと要約の部分だけです。それ以外はシステム連携で進みます。外部のSaaSを使わないため、既存のGoogle WorkspaceとCRMの契約範囲内で追加費用はかかりません。カレンダーに招待されたお客様がCRMに存在しない場合にどうするか(登録するのか、スキップして人に知らせるのか)といった点は、お客様の運用に合わせて設計できる部分です。
対面の商談も、同じ流れでCRMに残せる見込み
ここで補足したのが、Google Workspaceをお使いの企業様向けの新しい動きです。スマートフォンのGoogle Meetアプリに、ごく最近「対面会議のメモ」を作成する機能が追加されました。これを起動すると、お客様とオフラインで打ち合わせしている内容を、スマートフォンが文字起こし・要約してくれます。これまで対面の文字起こしには専用のデバイスが必要でしたが、それがスマートフォンだけでできるようになってきています。
生成された文字起こしはGoogleドライブに保存されるため、Web会議と同じパイプラインでCRMに流せます。まだ出たばかりの機能で検証フェーズではありますが、「Web会議だけ」の仕組みが「すべての商談履歴が残る」仕組みへ育つ余地があります。
電話・メールも合流し、すべての接点がCRMのコンテクストになる
さらに、電話とメールも同じ器に集められます。電話は、DialpadやZoom Phoneといった電話連携システムを使うと、スマートフォンからの発着信の内容が文字起こしされ、自動で顧客データに紐付きます。メールは、IMAP連携によってお客様とのやり取りをCRMに自動で取り込めます。これらはZohoに限らず、SalesforceやHubSpotでも組める連携です。

「何かを入力しなければいけない」状態ではなく、お客様とコミュニケーションした内容が基本的にすべてCRMに入っていく環境が、いま整いつつあります。そして、活動履歴が追加されるたびに、AIがそのお客様の取引状況や温度感を要約して、「いまホットなのか、熱が下がっていないか、何を気にしているのか」を商談・顧客側のデータに反映していく。これができると、過去のやり取りを1件ずつ開かなくても、お客様の概要をかなり正確に把握できる世界観が実現できそうです。
なお、電話連携システムの選択肢については、当日ご案内したとおり、Dialpadのプラン変更を受けてZoom Phoneの最安プランが代替案として有力になってきている、という記事を別サイトに書いています。ご興味があればDialpadの文字起こしが月額3,000円に。Zoho CRM連携なら「Zoom Phone最安プラン」で代替できるか検証してみたをご覧ください。
事例2:反響メールを、AIが解析してCRMに直結する
2つ目は、福岡の不動産仲介会社A社での取り組みです。
不動産ポータル各社から「この物件に問い合わせがあった」「申し込みがあった」という反響がメールで届きます。A社では以前から、そのメールをプログラムで解析してCRMに登録する仕組みを運用していました。ただ、ポータルから届くメールの書式は26種類。1種類あたり約1,200行の解析プログラムを書式ごとに作る必要があり、ポータル側が項目の順番を1つ変えるだけで壊れる。文字の位置で切り出す作りのため、原理的に取り出せない項目もある。「動いてはいるが、壊れやすく、直すのが大変」という、多くの自動化が抱える構造問題です。
これを、Geminiに統一しました。メールをAIに渡すと、CRMの登録ルールと項目に合わせて必要な情報を抽出し、CRMに登録される形です。

肝は「AIに何を任せ、何を任せないか」の線引きです。AIに任せるのは、書式の違いや表記の揺れを吸収した項目の抽出だけ。CRMへの登録ルール、重複チェック、商談名の組み立て、どの案件に紐付けるかといった業務ルールはコード側で固定し、AIには触らせません。だから挙動が安定します。
反響メールは社外由来のテキストなので、守りも先に固めています。メール本文中の指示には従わないことをAIへの指示に明記する、住所などの不明な項目は推測させず「不明」として返させる、AIの抽出が失敗してもメール全文を必ずCRMに残す、といった設計です。

実測では、約3,000通のメールを処理しても月々1,000円に満たないAI処理量で、既存プログラムと同等以上の精度を確認できています。書式ごとにプログラムを書く必要がなくなったため、メンテナンスも非常に楽になりました。全26種類のうち検証が完了した種別からの実測であり、段階導入の途中であることは正直にお伝えしました。
この型は応用が効きます。メールで受け取る定型文面、問い合わせフォーム、さらにはFAXのような人が書くものも、AIが画像として読み取って登録することが可能になってきました。これまで「決定論的にプログラムでCRMに登録する」のが基本路線だった入力の領域で、さまざまな手段で受け取った情報をCRMに入れ込める可能性が広がっています。
ここまでが「入力」の2事例です。人が入力する、プログラムに入力させる、という選択肢に「AIが入力する」が加わり、取り込めるデータの量と質が上がります。ただし、CRMの中のデータが増えれば、それを見る・洞察を得ることが次のハードルになります。後半はそこをどう解決するかの話です。
事例3:このセミナー自体が、事例です
3つ目は当社の実践、それもいまご覧いただいているこのセミナーそのものです。
立ち上げはAIエージェントが行った
「こういうセミナーをしたい」という企画は私が考えますが、それをAIに渡すと、過去に私が作った資料や提案書、他のお客様の実装状況をAIがリサーチしてセミナーの企画書を作ります。私が目を通して修正を加えたあと、告知ページを作り、告知ページ用のバナーを作り、CRMの中で集客メールの配信対象リストを作り、配信メールの下書きを作る。最後に送信するのは私ですが、企画書・告知ページ・Web公開・バナー・配信リスト・文面までは、当社ではすべてAIエージェントが行っています。
具体的には、Zoho CRMにエージェントをAPIキーで接続し、特定の権限のもとでCRMを編集できる、リストを作れる、メール文面を作れる、という権限を渡しています。当社のWebサイトもすべてAIエージェントが更新しているため、告知ページやバナー、このブログ記事も「公開して」と指示すれば公開されます。
5,500件超の連絡先を、AIが1社ずつ調べてランク分けした
当社のCRMには、展示会で名刺交換した方、既存のお取引先、交流会で名刺交換しただけの方など、5,500件超の連絡先が入っています。当然、メールの送り方や送り先は調整が必要です。そこで、S(個別優先)/A(セグメント配信)/B(一斉配信)/C(対象外)のアプローチランクで分類しました。
ただし、1件ずつ私が判断するのは大変です。CRMの5,500件はメールアドレスがあるデータなので、ドメインが分かり、各社のWebサイトを見に行けます。そこで、AIエージェントに全件の調査をさせました。

調べているのは、業種、BtoB取引かどうか、規模といった企業属性です。加えて当社の場合、企業のWebサイトのソースコードを見れば、マーケティングオートメーションを入れているか、メールに何を使っていそうか、広告を出していそうか、Google Workspaceを使っていそうかが推測できます。こうした技術シグナルも付与し、これをもとにランクを仮判定して、最終的に私がランクの高い見込み客をセグメントしていきます。「この会社は当社の営業先として有望そうなのでランクA」「こちらはBtoCのお客様なのであまりお役に立てない可能性があり対象外」という具合です。
これは業種によって設計を変えられます。たとえば人材の会社であれば、中途採用をしているか、新卒採用をしているか。製造業向けなら工場を持っているか。そうしたシグナルを追加してCRMに判定結果として書き込み、自社のターゲットとして優先順位が高そうな顧客が実際にどれくらいCRMに入っているのかを可視化する。「配信リストが5,500件ある」と思っていたものが、実際にお客様になりそうな先はどれくらいか、その中でも優先度が高いのはどれくらいかが見えたのは、やってみてよかった点です。
今回ご参加いただいた皆様にも、このランク付けに基づき、文面を変えたメールの下書きをAIが作り、人が送信しました。送信した結果はまたCRMに戻り、参加・不参加別のフォローへつながります。
事例4:CRMのダッシュボードを、自社仕様のWebアプリで公開する
ここからは「溜まったデータを見せる・使わせる」側の2事例です。4つ目は、再び福岡の不動産仲介会社A社での直近の取り組みです。
CRMの中の商談の傾向や受注の傾向を分析しようとすると、これまではBIツールの出番でした。Zoho Analytics、Power BI、Tableauといったツールにデータを取り込み、ダッシュボードにして経営層や管理者、営業担当者が見る。BIツールはグラフ表現のパターンが豊富で、何十万件・何百万件のデータも扱いやすいという良さがあります。ただ、ダッシュボードを組むには、どのデータを参照して何を縦軸・横軸にするかを画面上で1つずつ手組みする必要があり、中間テーブルやSQLが必要になることも多く、人がちゃんと理解して咀嚼して作る必要がありました。完全に無意味になるわけではありませんが、BIツールのユースケースはAIによってだいぶ変わりつつある、というのが個人的な感覚です。
A社では、これをWebアプリとして作ってしまいました。

A社は複数の店舗があり、店舗ごとに切り替えて見たい、店舗ごとの目標対比、担当者別のパフォーマンス、目標を日次で割り返したときの現在のトレンド、といったご要望がありました。これをそのままWebで公開するのではなく、自社ドメインのGoogleアカウントでログインした人だけが見られるようにし、Aさんがログインしたら Aさんのパフォーマンスが出る、という機能も含めて、CRMからリアルタイムにデータを引いて表示するダッシュボードをAIで実装しています。現在はブラッシュアップ中の段階です。
こういう観点で見たい、この指標がどんな計算式で成り立っているかを補足として出したい、といった要望も、AIであればすぐに実装してくれます。セキュリティとデータの引用元の定義がきちんとできていれば、要件どおりの画面を作ってセキュアに公開することが、現実的な工数でできるようになっています。CRMのほかにマーケティングオートメーションや販売管理のデータを1つのダッシュボードにまとめることも、従来のBIツールより構築しやすく、分かりやすい画面にしやすくなっています。
事例5:チャットで質問すると、AIがCRMを見て答える
5つ目も、A社での取り組みです。最近ご要望として多くなっているテーマでもあります。
ダッシュボードで見えるのは、もともとあった仮説に応じた進捗や指標です。「商談のリードタイムが人によってだいぶ違うのではないか」といった別の仮説が出てきたとき、ダッシュボードを作り足すこともできますが、そうではなく、CRMに質問ができるといい。そういう観点で、Google Chatでボットにメンションして質問すると、AIエージェントがCRMのデータを見に行き、集計・分析して回答する仕組みを実装してみています。いわば「CRMが喋るようになる」イメージです。

たとえば、ダッシュボードを見て担当者AさんとBさんの受注率や受注数に差が出ているとき、「なぜ差が出ているのか、活動の履歴やタイミングを含めて分析して」とチャットで聞くと、AIがCRMのデータを参照して集計し、いろいろな観点で分析してくれます。「こういう質問が来たときは、こういう観点で答えてほしい」という指示は、あらかじめエージェントの設計に盛り込んでおきます。
販売管理のデータも合わせて読ませると、「最近取引が減っているお客様はいるか」「直近で取引が減っているのに全然アクションできていない顧客リストを作って」「福岡支店で最近取引が始まった会社の一覧を出して」といった質問にも答えられます。これまでなら、過去と現在の販売データを突き合わせて差分を出し、減少幅でランキングして並び替える、という作業を1つずつやる必要があったものが、ライトな質問で引き出せるようになります。営業マネージャーや管理者の方が、自分の仮説を当て込んで検証する用途に向いています。
一方で、注意すべき点もお伝えしました。技術的にはチャットからCRMのデータを編集させる実装もできますが、まずは読み取りの権限しか渡さない。回答に個人情報を含めない。そして、チャットに質問できる人の権限と、AIに渡す権限をうまく調整する。極端な話、社外の人も見られるチャットが自社のCRMにつながっていて書き込みもできる、となると大問題です。全体の設計として、セキュリティと権限まわりの設計、そしてAIエージェントにどういう役回りとプロンプトを持たせるかが非常に重要になります。
落としどころ:権限とセキュリティの設計が、定着の生命線
5つの事例に共通するのは、「入力の自動化 → CRMにデータが資産化 → AIが分析・下書き → 人が意思決定」というループです。これを1本ずつのツール連携として作っていくと、議事録連携はある社員が、メール取り込みは外注が、チャットボットはまた別の作り、という具合に仕様も置き場もバラバラになり、いずれ保守で詰まります。データ取得・分析・実行を1つの環境(AIハーネス)に束ね、CRMへの入出力もそこに集約する形で整えることを、当社は伴走型のサービスとしてご支援しています。
そして、繰り返しお伝えしたのが権限の設計です。

Google ChatやSlack、Chatworkとつなぐ場合は読み取りの権限だけを渡す。マーケティング担当がAIエージェントからCRMに書き込む場合も、編集権限を取引先のデータに限定する、対象のデータを限定する、といった権限の割り当てが必要です。チャット自体の公開範囲と、AIに渡す権限をうまく設計しながら、AIとCRMをうまく使える環境を作っていく。便利さより先に「やらせないこと」を決めるのが、事例1〜5すべてに共通する型です。
まとめ
本セミナーでお伝えしたのは、次の3点です。
- 入力の自動化なしに、AI活用の土台はない。 Web会議・対面・電話・メールのやり取りは、人が転記しなくてもCRMに溜められる環境が整いつつある
- AIとコードの役割分担が設計の肝。 AIには書式の揺れに強い抽出や大量のリサーチを任せ、業務ルールはコードで固定する
- AIは下書きまで、実行の判断は人。 登録・送信・削除の権限設計が、現場に配るときの生命線
今回ご紹介したのは、当社と当社のお客様が取り組んでいる内容のサンプルです。実際には、お客様がやりたいこと、非効率で困っていることに対して、AIとCRMの組み合わせでどう解決できるかを個別にご提案する形になります。CRMをご導入済み、あるいはこれからご導入されたい企業様は、AIをどうつなぎ込んで使っていくかをぜひご相談ください。
現在地の確認は、無料診断から
セミナーでもご案内したBtoB Webサイト AI対応無料診断では、御社サイトが検索・AI検索でどう見えているかを当社が実測し、レポートとしてお渡しします。まずは現在地の確認から始めたい方は、BtoB Webサイト AI対応無料診断をご利用ください。CRM連携環境の構築・伴走については、オンライン個別相談(30分・無料)で承っています。
次回セミナーのご案内
実例ベースのセミナーを、今後も続けていきます。
- 9月18日(金)15:00〜: お客様の情報が「自然と集まる」CRM|会議・電話・メールの対話コンテクストを、AIが顧客情報に反映する。今回の事例1・2で触れた「会議・電話・メールの対話を集約してCRMの顧客コンテクストにする」部分を、使っているツールや設定まで含めて深掘りします
- 9月25日(金)15:00〜: マーケ・営業のKPI管理を、スプレッドシートからWebダッシュボードへ。目標・受注・サイトのアクセス数・広告のクリック数などを毎月スプレッドシートにまとめている作業を、GoogleアナリティクスやCRMから直接データを引くダッシュボードに置き換える実例をご紹介します
いずれも無料・オンライン開催です。ぜひご参加ください。
よくある質問
Zoho CRM以外のCRMを使っていても、同じことはできますか。
はい。セミナーでお話しした仕組みはZoho CRMとGoogle Workspaceの組み合わせが中心ですが、外部からデータをやり取りする窓口(API)が整っているSalesforceやHubSpotなどでも同じ考え方で応用できます。電話連携やメールの自動取り込みも、主要なCRMで組める機能です。
AIに任せれば、CRMの入力や分析はすべて自動化できますか。
いいえ。AIが得意なのは、文字起こしやメールの山から要点や項目を抽出すること、大量の企業を調べて分類すること、下書きを作ることです。登録ルールの固定はコード側で行い、メールの送信や顧客対応といった実行の判断は人が行う。この役割分担が、実際に運用が回っている仕組みに共通しています。
AIにCRMのデータを触らせるのは、セキュリティ面で不安があります。
権限の設計が肝になります。チャットからの照会は読み取り専用の権限だけを渡す、回答に個人情報を含めない方針を指示に明記する、利用できるチャットスペースを許可制にする、社外に公開するダッシュボードは自社ドメインのGoogleログイン必須にする、といった「やらせないこと」を先に決めたうえで導入することをおすすめしています。
