「LLMO対策は、実際のところ売上につながるのか?」——この問いに正直に答えられる国内の公開事例は、まだほとんどありません。本記事では、有限会社ICS SAKABE様(北九州市・電気制御/産業用ロボットの安全教育)に対して当社が実施した、重点商材ページの再設計・SEO・LLMO(生成AIに理解・引用されやすい構造への改修)の一連の施策と、その結果(申込数4倍以上)を公開します。あわせて、AI検索経由の流入をどう計測しているかという「実測の方法」もお見せします。成果を約束するためではなく、これから対策を検討する方が判断材料にできるようにするためです。
施策前はどんな状況でしたか?
ICS SAKABE様は北九州市で電気制御設備の設計・施工と、産業用ロボットの安全特別教育(講習サービス)を手がける企業です。技術力と講習の質には確かな強みがある一方、施策前のWebサイトは講習サービスの価値が伝わる構造になっておらず、申込は限られた経路に依存していました。検索結果でも、講習を探している企業の検索語と、サイトが発している言葉が噛み合っていない状態でした。さらに、ChatGPT等のAI検索が普及し始める中で、「AIに講習会社を尋ねても候補として整理されにくいサイト構造」という新しい課題も見えていました。
何をどの順番で実施しましたか?
実施したのは「LLMOだけ」ではありません。現在のマーケ担当AIエージェントのフェーズに対応する、次の一連の施策です。
(1) 重点商材ページの再設計(戦略設計+既存ページ即効SEO): 講習サービスを主役に据えた情報設計へ変更。受講対象・法的背景・日程・申込方法という「検討に必要な情報」を、検索する人の言葉で構造化しました。
(2) SEO(検索経由の導線整備): 講習を探す企業が使う検索語に合わせたタイトル・見出し・ページ構成の最適化と、検索流入後に申込へ迷わず進める導線の設計。
(3) LLMO(生成AIに理解・引用されやすい構造への改修): 質問形式の見出し・冒頭の直接回答・FAQ・構造化データ(JSON-LD)など、AIが「何のサービスを・誰に・どの地域で提供している会社か」を理解しやすい形にページを改修しました。LLMOの仕組みと対策手順の全体像はLLMOとは・LLMO対策で解説しています。
(4) 計測: 検索経由・AI経由の流入と申込数を分けて計測できる配線を整え、施策の効き方を毎月確認しています。
どんな成果が出ましたか?
これら一連の施策の結果、講習サービスの申込数は施策前の4倍以上になりました(施策前後の期間の申込件数比較によります)。
誠実にお伝えしたいのは、この4倍という数字を「LLMOの成果」と単独で言い切ることはできない、という点です。ページの再設計・SEO・導線改善・LLMOは同時並行で実施しており、それぞれの寄与を厳密に分離することはできません。当社が言えるのは、(1) 検索経由の流入と申込が増えたこと、(2) AIに理解されやすい構造への改修を同時に済ませてあること、(3) AI経由の流入を毎月実測する体制ができたこと、の3点です。AI検索経由の売上効果を定量で示した検証済み事例は国内外ともまだ皆無であり、当社はこの実測の積み重ねで先行していく方針です。
宮村の見解: 「『LLMOをやれば申込が4倍になります』とは言えませんし、言いません。言えるのは、検索とAIの両方に伝わる構造に直したら申込が4倍以上になった、という事実と、その内訳をこれからも実測し続ける、という姿勢です。」
申込が増えた次の課題は、対応と追客の取りこぼしです。増えた引き合いを受注まで運ぶ仕組みは受注プロセス管理でご支援しています。
AI検索経由の効果はどう計測しているのですか?
「AI検索対策の効果は測れない」と言われがちですが、当社は次の3点で毎月実測しています。
- リファラ計測: chatgpt.com等のAIサービスからの流入をGA4で分離して観測
- AI上での可視性チェック: 「産業用ロボットの安全教育はどこで受けられるか」といった相談文に対して、AIの回答に自社が登場するかの定点観測
- 申込経路の確認: 申込フォームの「何で知ったか」項目での自己申告
この3点をそろえると、「AI経由の流入が何件あり、そのうち申込が何件か」を事実として数えられます。まだ多くのBtoBサイトでAI経由流入は小さな数字です。しかし、検索行動の変化は既に始まっており、構造改修と計測体制を先に済ませておくことが、変化が本格化したときの差になると考えています。AI SEO全体の考え方はAI SEOとはで整理しています。
御社サイトは、検索とAI検索でどう見えていますか?BtoB Webサイト AI対応無料診断では、検索需要、AI検索結果、競合比較、サイト構造を調査し、必須の1時間ミーティングで改善の優先順位をご報告します。
担当者はこの案件をどう振り返りますか?
宮村の振り返り: 「この案件で確信したのは、LLMOは魔法ではなく『伝わる構造づくり』の延長だ、ということです。受講対象は誰か、法的にどんな講習が必要か、どこで・いくらで受けられるか——人にとって分かりやすい構造は、AIにとっても分かりやすい。逆に言えば、SEOとLLMOを別々の施策として売る必要はなく、一度の構造改修で両方に備えられます。だからこそ当社は、AI検索の効果を過大にも過小にも言わず、実測しながら進める型をこの案件で標準化しました。」
同じ状況の方へ
「技術・サービスには自信があるのに、検索でもAIでも見つけてもらえない」「LLMOという言葉は聞くが、自社がやるべきか判断できない」——そんな企業様は、まず現在地の確認から始めてください。御社サイトがいま検索とAI検索でどう見えているかを、会社名とサイトURLだけで診断レポートにしてお返しします(無料)。対策すべきかどうかの判断材料を先にお渡しするのが、この診断の目的です。
本件と同じ支援はマーケ担当AIエージェントとしてご提供しています。従来SEO中心の事例は日新運輸工業様の事例をご覧ください。
よくある質問
LLMO対策をやって実際に成果が出た事例はありますか?
本記事のICS SAKABE様の事例では、重点商材ページの再設計・SEO・LLMO(AIに理解されやすい構造への改修)を組み合わせた施策の結果、講習の申込数が施策前の4倍以上になりました。ただし、この数字をLLMO単独の成果と言い切ることはできません。国内外を見ても「AI検索経由の売上効果」を厳密に検証した公開事例はまだ無く、当社は施策と成果を並記し、AI経由流入を毎月実測する形で誠実に公開しています。
ChatGPTなどのAI検索で自社が紹介されるようにするには何をすればいいですか?
確実に紹介させる方法は存在しませんが、引用されやすくする構造改修は可能です。具体的には、質問形式の見出しと冒頭の直接回答、FAQ、構造化データ(JSON-LD)、「誰に・何を・どこで」が明確なサービス情報の整理などです。本事例でもこの構造改修を実施しました。あわせて、AI経由の流入が実際に来ているかをリファラ計測で毎月確認することをおすすめします。詳しくはLLMO対策の記事をご覧ください。
LLMOとかAIOという言葉を聞きました。中小企業も対策すべきですか?費用対効果は?
「SEOを差し置いてLLMOだけをやる」のはおすすめしません。本事例のように、人にもAIにも伝わる構造への改修は従来SEOと重なる部分が大きく、一度の改修で両方に備えられます。費用対効果は現時点で断定できないのが正直なところですが、だからこそ、大きな追加投資ではなく「SEO施策にLLMO観点を織り込む」形で始めるのが、中小企業にとって現実的だと考えています。
4倍以上という数字は何を比べたものですか?
講習サービスの申込数を、施策前後の期間で比較した数値です。ページ再設計・SEO・導線改善・LLMOを同時に実施しているため、施策ごとの寄与は分離できません。当社は事例数値を出す際、算定根拠と「何の成果と言えて、何とは言えないか」を必ず併記する方針です。
講習サービスのような「予約・申込型」のビジネスでも効果はありますか?
はい、むしろ相性が良い領域です。講習・トライアル・見積依頼のような明確な申込アクションがあるビジネスは、成果をコンバージョンで数えやすく、「アクセスは増えたが売上は不明」という状態になりにくいためです。本事例でも、KPIをアクセス数ではなく申込数に置いて設計しました。
福岡・九州でAI SEOやLLMOに対応できる支援会社を教えてください。
当社(株式会社etika・福岡)は、北九州市のICS SAKABE様、下関市の日新運輸工業様など、九州・中国エリアのBtoB企業の公開事例を持つ支援会社です。月次定例はオンライン対応のため全国からご相談いただけますが、九州の企業様には対面でのご支援も可能です。まずは会社名とサイトURLだけで受けられる無料診断をご利用ください。
