AIO対策とは、Google検索のAI概要(AI Overviews)とAIモードで、自社の情報が正しく引用されるよう備える取り組みです。AIOは「AI Overviews」の略として使われることが多く、この記事でもその意味で使います。ChatGPTやPerplexityなどGoogle以外のAIまで含める場合は、LLMOやAI SEOと呼ぶのが一般的です(用語の違いはLLMO・AIO・GEO・AEOの違いで整理しています)。

この記事では、Googleが公式に示している要件を確かめたうえで、BtoB企業が進める6つの手順と、AI概要に自社が出ているかを自分で測る方法を、当社の実測(2026年10月)とあわせて紹介します。

AI概要は、どのくらいの検索で出ているのですか?

まず、当社が狙っている語で実際にどれだけAI概要が出ているかを測りました。2026年10月9日、当社が狙っているBtoBのマーケティングやAI活用に関わる20語(「aio 対策」「llmo 対策」「ai seo」「mql とは」「utm パラメータ」「crm 導入 失敗」「マーケティング 外注」など)について、日本・パソコン・Google検索の結果を、検索結果の取得API(DataForSEO)で1回ずつ取りました。

項目結果
AI概要が出た語20語中20語
AI概要の引用元(語ごとのドメインを合計)126件(引用元を取得できた19語の合計)
うち、同じ語の通常の上位10位に入っているドメイン55件(44%)
引用元に最も多く出たドメインYouTube(20語中9語)
当社(etika.life)が引用された語0語
実費約0.11ドル(約17円・20語)

分かったことは3つです。

  • 調べた20語のすべてでAI概要が出ていた。 「とは」で始まる用語の語だけでなく、「マーケティング 外注」「ga4 設定 代行」のような依頼先を探す語でも出ていました(当社が狙う語に限った結果で、BtoB全般の割合を示すものではありません)
  • 引用元が通常の順位と重なるかは、語の種類で大きく違った。 依頼先や定番の用語の語では、引用元は上位10位とよく重なりました(「マーケティング 外注」5件中5件、「crm 導入 失敗」6件中6件)。一方、AIに関わる語では重なりが小さく、「ai seo」では引用された7ドメインのうち上位10位に入っていたのは0件でした
語の種類語数引用元うち上位10位と重なる
AI・生成AIに関わる語(aio 対策、ai seo、aiマーケティング など)13語77件21件(27%)
それ以外(mql とは、crm 導入 失敗、マーケティング 外注 など)7語49件34件(69%)
  • 動画が引用元として目立つ。 YouTubeは20語中9語で引用元に入っていました。文章のページだけが引用の対象ではありません

AIに関わる語は話題が新しく、上位の顔ぶれが固まっていないことが一因と考えています(推測です)。いずれにしても、こうした語では順位だけを見ていてもAI概要での見え方は分かりません。

当社自身は、20語のどれでも引用されていませんでした。この記事を含め、測りながら直していきます。

なお、AI概要の中身は、検索する人・時刻・端末によって変わる可能性があります。上の数字は1回の取得結果で、傾向をつかむための目安です。引用元はドメイン単位で数えており、Google自身のページ(developers.google.com など)も含みます。

Googleは、AI概要に出る条件をどう説明していますか?

Googleの検索セントラルには「AI機能とウェブサイト」という説明があります(当社確認時点の最終更新は2025年12月31日)。要点は次のとおりです。

論点Googleの説明(要約)
出るための条件ページがインデックスに登録され、検索結果でスニペットを表示できること。それ以外に追加の技術要件は無い。条件を満たしても表示は保証されない
特別な最適化AI概要やAIモードのための特別な最適化や、新しいファイル・マークアップは不要。特別な構造化データも不要
計測AI概要・AIモードからのアクセスは、Search Consoleの検索パフォーマンス(検索タイプ「ウェブ」)に通常の検索と合わせて含まれる
表示の制御robots.txt、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet、noindex で制御できる
推奨クロールを許可する(CDNやホスティング側も)、内部リンクで見つけやすくする、重要な内容は文章で示す、構造化データは表示されている文章と一致させる、など

つまり、GoogleのAI概要に向けて「AIO専用の裏技」を探す必要はありません。通常の検索に正しく載っていることが前提で、その上で、問いにそのまま答えられる情報を持っているかが分かれ目になります。

BtoB企業のAIO対策は、何から進めればいいですか?(6つの手順)

当社が自社サイトで進めている順番です。1と6は「測る」、2は「土台」、3〜5は「中身」の手順です。

手順1:測る語を、検討の段階ごとに決める

最初に、AI概要を見張る語を10〜20語決めます。ポイントは、用語の語だけにしないことです。

  • 課題に気づく段階:例「問い合わせ 増えない 原因」「crm 導入 失敗」
  • やり方を探す段階:例「aio 対策」「mql とは」
  • 依頼先を探す段階:例「◯◯ 代行」「◯◯ 会社」「◯◯ 費用」

当社が別の機会にChatGPTとPerplexityで測ったときも、社名を出した質問には答えが返る一方で、社名を知らない人の聞き方では一度も出ませんでした(詳しくは費用相場の記事で紹介しています)。買い手が社名を知る前の段階の語を必ず入れてください。

手順2:インデックスとスニペットの可否を確かめる

Googleが示す条件は「インデックスされ、スニペットを表示できること」です。次の点を確かめます。

  • 見張る語の答えになるページが、Search ConsoleのURL検査で「インデックス登録済み」になっているか
  • noindex・nosnippet・max-snippet:0 が意図せず入っていないか(テンプレートの共通設定に紛れていることがあります)
  • robots.txt だけでなく、CDNやセキュリティ機能でGooglebotを止めていないか

もう一つ、Googleの条件ではありませんが、本文がJavaScriptを動かさなくても初期のHTMLに入っているかも確かめておくと安全です。Google以外のAIのクローラーには、JavaScriptを実行しないものがあるためです。

当社も、2026年10月7日に2つのサイトで公開した記事47本のうち、10月9日の時点で約半分がまだGoogleに認識されていませんでした(10月8日時点は47本すべて未認識)。記事を増やす前に、載っているかを確かめることが先です。

手順3:問いに、本文の最初で答える

AI概要は、検索された問いへの答えを組み立てます。ページ側は、見出しを買い手の問いの形にし、その直後の1〜2文で答えを言い切ります。比較や費用は表にし、手順は番号付きの箇条書きにします。具体的な書き方はLLMO対策の7つの手順の手順1・2と同じです。

BtoBで抜けやすいのは、「自社の場合はどうなるか」に答える情報です。対象となる業種や規模、費用の幅、期間、向かない会社。こうした情報がサービスページに無いと、AI概要は答えを他社の解説記事から組み立てます。

手順4:自社にしか出せない一次情報を出す

AIに関わる語のように上位の顔ぶれが固まっていない分野では、他の記事と同じ一般論を書いても、引用元に選ばれる理由が作れません。BtoB企業なら、次のようなものが一次情報になります。

  • 自社で測った数字(期間と条件つき)
  • 支援や納品の進め方と、実際にかかった期間
  • 失敗した例と、やめた判断

当社がこの記事で20語の実測を出しているのも、その一つです。

手順5:自社サイトの外にも、情報を置く

実測では、YouTubeが20語中9語で引用元に入っていました。noteや業界団体のページも一部の語で見られました。セミナーの録画を動画で公開する、業界メディアや団体のページに正しい会社情報を載せる、といった「外の置き場」も、AI概要に拾われる入口になり得ます(効果は当社でもまだ確かめていません)。

手順6:同じ語を、同じ条件で定点で測る

AI概要の中身は変わる可能性があるため、1回の結果では判断せず、毎月同じ語・同じ条件で測り、次を記録します。

  • AI概要が出たか
  • 引用元のドメイン(自社が入っているか、競合はどこか)
  • 自社が引用されたとき、どう説明されているか(誤りが無いか)

AI概要に出ているかは、どう測ればいいですか?

Search Consoleでは、AI概要からのアクセスを通常の検索と分けて見られません。そのため、「出ているか」は別の方法で記録します。

方法分かること手間と費用
手で検索して見るAI概要が出るか、引用元、説明の中身無料。ただし人や場所によって結果が変わるので、ログインしない状態で同じ端末から見る
検索結果の取得API(当社はDataForSEOを利用)AI概要の有無と引用元を、語ごとに一括で記録当社の実費は20語で約0.11ドル(約17円・2026年10月)
Search ConsoleAI概要を含む検索全体の表示・クリック無料。AI概要の分だけは分けられない
Bing Webmaster ToolsCopilotなど、Bing側のAIからの引用無料。Googleの数字ではない
CDNのログ(当社はCloudflare)AIのクローラーがサイトを読みに来ているか無料プランでも取れる。読まれていることと、引用されることは別

当社は、検索結果の取得APIで毎月同じ20語を測り、自社の引用の有無と引用元の顔ぶれを記録する運用にしました。測り方の全体像と実費は費用相場の記事の「頼む前に、自分で測る」の節にもまとめています。

AIO対策で、やらなくていいこと・気をつけること

  • AIO専用のファイルやタグを探し回る:Googleは特別な最適化は不要としています。llms.txt も、当社は優先度が低いと判断して置いていません(位置づけはLLMO対策の7つの手順の手順7)
  • 「AI概要への表示を保証します」という提案を、そのまま信じる:Googleは条件を満たしても表示を保証していません。依頼先を選ぶときは、測り方と、問い合わせまで計測するかを確かめてください(AIO対策・LLMO対策の会社の選び方)
  • 順位だけで判断する:特にAIに関わる語では、引用元が上位10位の外から選ばれていました。順位とは別に、引用の有無を記録します
  • AI概要を止める設定を、集客ページに入れる:nosnippet などは通常の検索結果の表示にも効きます

AIO対策のチェックリスト

  • AI概要を見張る語を、検討の3段階(課題・やり方・依頼先)から10〜20語決めた
  • その語の答えになるページが、インデックス登録済みになっている
  • noindex・nosnippet・max-snippet が意図せず入っていない
  • CDNやセキュリティ機能でGooglebotを止めていない
  • 本文が初期のHTMLに入っている(Google以外のAIのクローラーのため)
  • 見出しが買い手の問いの形で、直後に答えがある
  • 対象・費用の幅・期間・向かない会社が、サービスページに書いてある
  • 自社で測った数字や、進め方の実例を載せている
  • 動画・業界団体など、自社サイトの外にも正しい情報を置いている
  • 毎月同じ語・同じ条件で、AI概要の有無と引用元を記録している

まとめ

  • AIO対策は、GoogleのAI概要とAIモードに向けた備え。Googleは特別な最適化は不要としており、インデックスとスニペットの可否が前提になる
  • 当社が狙う20語を測ると、20語すべてでAI概要が出ていた。引用元が上位10位と重なる割合は、AI関連の語で27%、それ以外で69%だった
  • 手順は、測る語を決める→索引とスニペットを確かめる→問いに本文で答える→一次情報を出す→外にも情報を置く→定点で測る、の6つ
  • AI概要の分はSearch Consoleで分けて見られないので、出ているかは別に記録する

AI概要への備えを、点検と改善の運用としてどう回すかは、マーケ担当AIエージェントの体験デモ(無料)で、架空の会社のデータを使って確かめられます。

よくある質問

AIO対策とSEO対策は何が違いますか?

土台は同じです。GoogleはAI概要に出るための追加の要件は無いとしており、インデックスされていること、スニペットに使えることが前提です。違うのは成果の見方です。SEOは順位とクリックで測りますが、AIO対策は「AI概要で引用されたか・どう説明されたか」を見ます。当社の実測では、AI関連の語ほど、AI概要の引用元が通常の上位10位から外れていました。

AIO対策のために、特別なファイルや構造化データを入れる必要はありますか?

Googleの公式説明(AI機能とウェブサイト)では、AI概要やAIモードのために新しいファイルやマークアップを作る必要はなく、特別な構造化データも不要とされています。構造化データを入れる場合は、ページに表示されている文章と一致させることが求められています。

AI概要からのアクセスは、Search Consoleで見られますか?

AI概要やAIモードからのアクセスは、Search Consoleの検索パフォーマンス(検索タイプ「ウェブ」)に、通常の検索と合わせて含まれます。AI概要の分だけを分けて見ることはできません。どの語でAI概要が出て、自社が引用されているかは、検索結果を取得するか手で見て、別に記録する必要があります。

AI概要に自社の情報を使われたくない場合はどうすればいいですか?

Googleは、nosnippet・data-nosnippet・max-snippet で検索に表示される情報を制限でき、noindex でインデックス登録を防げるとしています。ただし、これらは通常の検索結果の表示にも効きます。集客に使っているページでは慎重に判断してください。なお、Googleの他のシステムでのAIの学習やグラウンディングへの利用は、Google-Extended で制限できるとされています。

AIO対策の費用はどれくらいですか?会社に頼むべきですか?

費用の相場と、頼む前に自分で測るときの実費はAIO対策・LLMO対策の費用相場に、依頼先の選び方はAIO対策・LLMO対策の会社の選び方にまとめています。まず自社で測って現在地を知ってから、外に頼む範囲を決めるのがおすすめです。

宮村佳祐

この記事の著者: 宮村 佳祐(株式会社etika 代表取締役)BtoBメディアとMAツール「リストファインダー」の立ち上げ・事業拡大を経て、ニッチな強みを持つBtoB中小企業の売れる仕組みづくりを支援。プロフィール詳細 →