AIで量産した記事がインデックスされないときにまず疑うのは、記事の中身より手前の「Googleに見つけてもらう経路」です。当社の場合、原因はまだ特定できていません。当社(株式会社etika)は、AIで下書きと点検を回して記事47本を公開し、翌朝に点検しました。その時点で47本すべてが、Googleに認識されていませんでした。この記事では、そのとき実際に見た状態と、公開前の点検で見落としていた3点、打った手、これから確かめることを書きます。問題はまだ解決していません。途中経過として読んでください。

何をして、何が起きたのか

80を超えるリポジトリから47本を公開するまで

当社は、お客様の案件で残してきた記録(要件定義、検証メモ、不具合の原因調査など)が、80を超えるリポジトリにたまっています。2026年10月7日、これをAIで横断して読み、記事のネタを約120件抜き出しました。そこから匿名で書けるものを選んで記事にしました。

流れは次のとおりです。

  1. AIが案件の記録を読み、ネタ候補を表にする
  2. 匿名で書けるか、既存の記事と重ならないかで選ぶ
  3. AIが下書きを書く(社名・個人名・金額は出さないルールつき)
  4. 別のAIが内容を点検し、人が指摘を確かめて直す
  5. 検索数を測って、タイトル・説明文・見出しを整える
  6. 本番に公開し、公開後にAIで3回点検する

この流れで、etika.life に13本、当社が運営に関わるCRMサポートセンターに34本、計47本を10月7日の夜に本番へ出しました。

公開翌朝の点検で、47本すべてが未認識

翌朝(10月8日)、2つのサイト全体を点検し直しました。Google Search ConsoleのURL検査をAPIで流すと、新しい47本はすべて「URL が Google に認識されていません」でした。最終クロール日も空です。

10月9日の時点では、約半分がまだ認識されていない状態でした(10月8日時点は47本すべて未認識)。10月15日の再検査後に、この記事を更新します。

公開から1日たっていないので、これだけなら珍しくありません。気になったのは、同じ検査で古い記事も引っかかったことです。etika.life では、7月22日に公開した3本が、約2.5か月たっても同じ「認識されていません」のままでした。この3本はサイトマップに載り、記事一覧からもリンクされていて、孤立はしていません。それでも見つけてもらえていませんでした。

「公開すれば、数日から2週間で索引される」。これは当社が置いていた前提です。7月の3本が、その前提が当てはまらないことを示していました。

「認識されていません」とはどういう状態か

URL検査の結果にはいくつか種類があります。対処の順番が変わるので、まず区別します。

URL検査の状態意味先に疑うところ
URL が Google に認識されていませんGoogleがそのURLをまだ見つけていない。最終クロール日が空サイトマップ、内部リンク、転送
クロール済み - インデックス未登録一度クロールしたが、登録しないと判断された記事の中身、重複、薄さ
送信して登録されましたサイトマップ経由で見つかり、登録済み(問題なし)

当社の47本は1行目でした。つまり、中身を評価される前の段階で止まっています。「AIで書いた記事だから評価が低い」と考えるのは、この時点では早すぎます。まず「見つけてもらう経路」を調べることにしました。

URL検査の公式の説明は、Search ConsoleヘルプのURL 検査ツールにあります。

公開前の点検で見落としていた3点

公開前の点検は、何度も回していました。匿名化が足りているか、実績を書きすぎていないか、製品仕様を断定していないか、コードに誤りがないか。点検で多かった指摘もこの種類です。

一方で、次の3点はほとんど点検していませんでした。このうち、未認識に直接関わる可能性があるのは1点目のサイトマップだけです。2点目と3点目は、索引されたとしても流入につながりにくい、という別の問題です。3点とも未認識の原因だと言っているわけではありません。

1. サイトマップの登録が二重になり、片方は取得が止まっていた

Search Consoleのサイトマップ一覧を見ると、2つのサイトとも、古い系統と新しい系統のサイトマップが二重に登録されていました。

  • etika.life:新しい sitemap-index.xml は10月7日に送信したばかりで、処理待ちのまま。古い sitemap.xml は最終読み込みが10月3日で、送信URL数は38のまま表示されていた
  • CRMサポートセンター:sitemap-index.xml の最終読み込みが9月28日で、そのときの送信URL数は244。今のサイトマップは284URLあり、新しい34本はGoogleが読んだサイトマップに入っていなかった。古い sitemap.xml は404のまま登録が残っていた

あわせて、CRMサポートセンターでは http:// で始まるURLが https:// へ転送されず、そのまま表示される状態でした。Search Consoleのページ別データにも http 版のURLが出ていました。

どれも、記事を1本ずつ読む点検では見つかりません。サイトの側を見る点検が抜けていました。ただし、7月の3本は今のサイトマップに載っていても未認識だったので、サイトマップの二重登録だけで説明できるとは限りません。原因かどうかは、下の「これから確かめること」で切り分けます。

2. 主キーワードの検索数が小さかった

47本は、公開前に主キーワードの検索数を測っていました。合計すると約3,800回/月、中央値は10回/月です。

技術的な手順の記事は、検索数が小さくても、意図が合えば役に立つことがあります。ただ、「流入を増やす記事」としては、多くが小さい語でした。etika.life の検索流入を見ると、直近28日でクエリが分かるクリック46件のうち45件が社名での検索でした。社名以外の語で取れたクリックは1件です。

検索数は測っていました。それでも、「この本数とこの検索数で、何を期待するのか」は公開前に決めていませんでした。

3. 主戦場のサービスから外れたテーマに偏った

案件の記録から拾ったネタは、案件の内容に引っぱられます。求人媒体の選び方、生成AIの読み取り上限、顧客の健全度スコアなど、当社の主力(マーケ担当AIエージェント、受注プロセスの支援)から外れたテーマが混ざりました。etika.life の13本で見ると、主キーワードの検索数の合計約2,700回/月のうち約8割は、主力から外れた4本が占めていました。主力に当たる9本の合計は約520回/月です。

一次情報のある記事を増やせば、サイト全体が強くなり、主力のページも後から上がる。これも当社が置いていた前提です。テーマがずれていると、その受け渡しは弱いと考えています(推測)。

打った手

点検した当日(10月8日)に行ったことです。

  1. サイトマップを一本化した:両サイトで sitemap-index.xml をAPIで再送信し、古い登録を削除した(CRMサポートセンターの404の登録2件、etika.life の別名の登録1件)
  2. CRMサポートセンターの転送を直した:http から https への301転送とHSTSを入れた。あわせて、サイトマップから noindex のサンクスページ8件と、どこからもリンクされていないLP 6件を外し、更新日(lastmod)を付けた
  3. インデックス登録をリクエストした:7月22日の3本と、優先度の高い記事を、Search Consoleの画面から1件ずつリクエストした。当社が確認した範囲では、URL検査APIからはリクエストできない。1日の上限があり、この日は11件で止まった。残りは日を分ける
  4. 週1回の測定表を作った:対象の約70URLについて、URL検査の状態、検索の表示・クリック、着地したセッションと問い合わせを、ページ単位で週1回取る。10月8日を基準線にした。基準線の時点で、新しい47本は索引0本・表示0回
  5. 記事の役割を分けた:47本を「流入を狙う記事」と「営業資料・信頼をつくる記事」に分け、後者は検索数で評価しないことにした

Googleの公式ドキュメント(クロール・インデックス登録リクエスト)でも、クロールには数日から数週間かかることがあり、URLが多いときはサイトマップを送るよう案内されています。リクエストを繰り返しても速くはならない、とも書かれています。

これから確かめること

打った手が効いたかどうかは、まだ分かりません。次の順で確かめます。

時期確かめること判断
10月9日〜11日新しいサイトマップが処理済みになったか(最終読み込み日・送信URL数)処理されていなければ、サイトマップ自体を疑う
10月15日同じURL検査を流し、47本と7月の3本のうち何本が認識されたか認識が進んでいれば経路の問題。進んでいなければ次へ
10月15日以降未認識のまま残った記事と、認識された記事の違い(内部リンク、公開日、テーマ)トップや記事一覧の新着枠から直接リンクするなどを検討
4週間後まだ未登録の記事統合や非公開を検討

もうひとつの論点は、47本を同じ日に出したことです。当社の理解では、Googleのスパムポリシーが問題にしているのは、作り方ではなく、検索順位の操作が主な目的で価値の低いページを大量に作ることです。今回は一次情報があり、点検も重ねています。それでも、未検証の記事や需要の小さい記事の割合が高いと、サイト単位で割り引かれる可能性は残ります(推測)。今後は週に2〜3本に分けて出します。

AIで記事を増やす前に入れたい公開前チェックリスト

当社の見落としから作った点検項目です。記事単体の品質の点検とは別に、公開の前と翌日に回します。

見つけてもらえるか(サイトの側)

  • Search Consoleのサイトマップ一覧に、古い登録が残っていないか
  • サイトマップの最終読み込み日が最近か。送信URL数が今のサイトと合っているか
  • http から https、www の有無が、1回の301で正しいURLに転送されるか
  • サイトマップに、noindex のページや転送されるURLが入っていないか
  • 新しい記事に、記事一覧やトップなど、よくクロールされるページからリンクがあるか
  • 公開済みの古い記事で、まだ認識されていないものがないか(URL検査で全件を見る)

検索数と役割(記事の側)

  • 主キーワードの検索数を測ったか。その数字で何を期待するかを決めたか
  • 記事を「流入を狙う」と「信頼・営業資料」に分け、評価の物差しを分けたか
  • 自社のサービスの柱に、どの記事がつながるか説明できるか
  • 一度に出す本数を決めたか(当社は今後、週2〜3本)

公開後

  • 翌日、URL検査で状態を取ったか(基準線)
  • 1週間後と4週間後に同じ検査をやり直す予定を入れたか

AIを使うと、記事を書く速さは大きく上がります。その分、書いたあとの「見つけてもらう」ところの点検が追いつかなくなりやすい、というのが当社の実感です。AI検索への備えも含めた全体の考え方はAI SEOとはに、費用の考え方はAIO対策・LLMO対策の費用相場にまとめています。サイトの作り替えで転送を誤ったときの点検はサイトリニューアルのSEOで見落とすリダイレクトの失敗が参考になります。

AIが作った記事や改修案を、人が承認してから出す仕組みはヒューマンインザループの実例で書いています。自社サイトが検索やAIにどう見えているかを一度測りたい場合は、マーケ担当AIエージェントのページからご相談ください。10月15日の再検査の結果が出たら、この記事に追記します。

よくある質問

記事がインデックスされているか、どうやって確認すればいいですか?

Google Search ConsoleのURL検査ツールで1件ずつ確認できます。本数が多いときは、URL検査APIで一括して状態(coverageState)と最終クロール日を取ると、記事ごとの一覧が作れます。当社は対象の約70URLをAPIで検査し、週1回同じ検査を流す表を作りました。

「URL が Google に認識されていません」と「クロール済み - インデックス未登録」は何が違いますか?

前者は、GoogleがそのURLをまだ見つけていない状態です。最終クロール日も空になります。後者は、Googleが一度クロールしたうえで、登録しないと判断した状態です。前者ならサイトマップや内部リンクなど「見つけてもらう経路」を、後者なら記事の中身や重複を疑うのが順番です。

サイトマップを送信したのに反映されないのはなぜですか?

Search Consoleに古いサイトマップが残っていて、新しいほうが処理待ちのままになっていることがあります。当社では、新旧のサイトマップが二重に登録され、片方は9月28日から取得されていませんでした。Search Consoleのサイトマップ一覧で、最終読み込み日と送信URL数が今のサイトと合っているかを確かめてください。

インデックス登録をリクエストすれば、すぐに検索に出ますか?

すぐに出るとは限りません。Googleの公式ドキュメントでも、クロールには数日から数週間かかることがあるとされています。リクエストには1日の上限もあり、当社では11件で上限に達しました。本数が多いときは、サイトマップを整えたうえで、優先する記事だけをリクエストします。

AIで書いた記事は、AIで書いたという理由でインデックスされないのですか?

当社の点検では、そう判断できる根拠は見つかっていません。47本はURL検査で「認識されていません」、つまりGoogleに見つけてもらう前の段階で止まっていました。原因はまだ特定できていません。ただし、需要の小さい記事や未検証の記事の割合が高いと、サイト全体の評価に影響する可能性はあると考えています。

宮村佳祐

この記事の著者: 宮村 佳祐(株式会社etika 代表取締役)BtoBメディアとMAツール「リストファインダー」の立ち上げ・事業拡大を経て、ニッチな強みを持つBtoB中小企業の売れる仕組みづくりを支援。プロフィール詳細 →